Cloud Atlas

 と言うワケで、Twitterで評判良かったので、サクッと”Cloud Atlas(邦題:クラウド アトラス)見てきました。火の鳥みたいな映画だと聞きましたが、なるほど時代の異なる六つの話が同じキャストで進行するドラマって言うと火の鳥って言うのが言い得て妙ですね。172分と言う長丁場でしたが、割と楽しめました。以下ネタバレ全開で…。

1849年:『アダム・ユーイングの航海日誌
弁護士 ユーイングは奴隷貿易の契約を結ぶために南太平洋に渡る。プランテーションで黒人奴隷・オトゥアが鞭打たれている場面に遭遇して卒倒してしまう。担当医師・グースは現地の寄生虫の仕業だと診断し治療する。奴隷売買の契約を締結したユーイングは故郷・サンフランシスコに帰るため航海に出るが…。

1936年:『クラウド・アトラス 六重奏
作曲家を志す若者 フロビンシャーはゲイの恋人・シックススミスの元から去り、大作曲家・エアズの元で住み込みの採譜士として雇われる。互いの音楽性に引かれ会ったフロビンシャーエアズはやがて、幻の交響曲『クラウド アトラス六重奏』として結実されるが…。

1973年:『ルイサ・レイ 第一の事件
ゴシップ誌の記者 ルイサはひょんなコトから物理学者・シックススミスと知り合う。原子力発電所に勤務するシックススミスは良心の呵責からある事実をルイサに伝えようとして会う約束をした後、何者かに殺害される。残された手紙から原子力発電所に行き着いたルイサは取材に赴き、潜入したシックススミスの事務所で職員のアイザックと出会う。原子力発電所に隠された秘密をルイスは追っていくが…。

2013年:『カベンディッシュの大災難
三流編集者 カベンディッシュは担当した作家が自伝を酷評されたことから、パーティー会場で書評家をビルから突き落とす事件を契機に大金を得ることになる。しかし、刑務所に入った作家がその大金の権利を主張して弟を通して5万ポンドを要求してきたので大富豪の兄を頼る。ほとぼりが冷めるまで隠れ家に行く様に兄に指示されたカベンディッシュスコットランドの隠れ家に向かうが…。

2144年:ソンミさまのお告げ
ネオ・ソウルのレストラン給仕用クローン ソンミ451は戒律に基づいた労働生活を送っていたが、ある日、同僚の給仕クローン ユナ939に誘われて純血種の生活を垣間見る事で次第に自我に目覚めてゆく。レストランのオーナーであるリー師の死を契機に、反政府組織のチャン将軍と共に逃亡し、反政府活動に身を投じていくが…。

文明崩壊後の世界:
島に住むザックリーは墓参りの最中、人食い族のコナ族に襲われ義弟と甥を見殺しにしてしまい心に傷を負う。文明の残るプレシエントから悪魔の山の探索にやってきたメロニムに疑いの目を向けるが、姪が毒で死にかけたことから姪の命と引き替えに悪魔の山への道案内を引き受けるが…。

 ……と、以上六つの物語とエピローグが同時並行で語られます。それぞれの主人公が遭遇した事件は後世の人が本として読んだり、手紙を通して知ったり、映画として鑑賞したり、信仰の対象としていたりします。各々の主人公が身体の一部にほうき星のアザを持っていて、思わずジョースター家のサガだったのか!と身構えそうになりますが、かれらは血族ではなくておおよそ主人公のアイコンみたいなモノだったみたいですね。
 と、面白そうなギミックは割と面白そうなんですけど、六つの話がそれぞれ結末的には薄いんですよねぇ…。業が煮詰まってないというか、え?それが結論なの?って言う感じデス。構成が似てるのでつい火の鳥と比べちゃうのが悪いんですが…。特に『カベンディッシュの大災難』の場違い感が凄いですね…。それぞれのテーマは奴隷制の否定だったり、同性愛者差別や階級社会の否定、原発ビジネスやオイルマネーの否定、介護施設で行われている虐待の否定、クローン差別の否定、未来宗教の教義の否定…と言った弱者への弾圧の否定と、魂の成長?がテーマなんでしょうけど、え?これが結論?っていう話ばっかりなんですよね…。映像的には引っかかりがなくて、人種や性別を越えて特殊メイクでそれぞれのキャストが一人何役もこなしている点はとても面白かったんですが、長々と観てきたけど結局何が言いたいの?と言いたくなるような結末だったりで…。なんとも人に勧めづらいですねぇ…。特にSF世界の成美さんがなんであの程度のことで後世神として崇められてるのかサッパリ分からなかったり、色々消化不良でムーっとなりますが、情報多すぎるのでパンフレットで情報補いつつ個人的にはBlu-rayでもう一度観たい映画ではあるんですよね。人にはお勧めしないんですがww

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