- 2008/05/24 土
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前から気になっていて、手にとっては買うのをやめていたのが本書、万城目学『鴨川ホルモー』産業編集センター。先日、久しぶりに京都に帰ったので懐かしく思って購入。鴨川は京都で学生生活送っていればどうしても馴染む地名なのだ。結論から言えばとても面白い本だった。まあ、何で?と言われると表現に困ってしまう。なので、作中の宵山協定(『〈ホルモー〉ニ関スル覚書』"禁止事項"第三条)に随い…
作中時間の宵山あたりの記事までを対象にしてみようと思う。
第三条 祇園祭宵山マデ、新入生ヘノ〈ホルモー〉ニ関スル一切ノ情報ノ伝達ヲ禁止ス。(P.54)
作中時間の宵山あたりの記事までを対象にしてみようと思う。

中身を読むまでもなく、表紙からして八坂神社を遙かに望む四条通りの横断歩道なのだから、間違い無く京都を舞台にした話と思って手に取った。パラパラ捲ると京大とか吉田などが目に付くので、どうやら京大の学生の話らしい。文章的には一人称視点で綴られている。
冒頭の「はじめに」を読むと、「ホルモー」について簡単な説明が書かれている。どうやら対戦型団体競技の名前らしい。よく分からないが、この競技に敗北すると「ホルモオオオォォォォーッッ!」と叫ぶ競技らしい。何だそりゃ?ともあれ、京都を舞台にした、大学生活エンジョイなスポ根モノなんだろうか?謎は深まる。
どうやら、主人公たる人物は京大青龍会という団体に属して、この「ホルモー」という競技を、高村という人と行うらしい。勧誘は葵祭のバイトの際…。嗚呼…やったは~やった…葵祭で牛車引きのバイト。牛の糞踏んで馬鹿にされるヤツが必ず毎年出るアレ。やったは~。でも、自分らはサークル介してバイト紹介されたけどなぁ…。と、自分の話は置いておくとして、ココから話が始まるのも、イカにも京都での学生生活らしくて、懐かしい。
小説中に他大学として同志社、立命、京産の名前が挙がるが、我が母校・西本願寺大学の名前が無く落ち込む。まあ、ソウダヨナァ…。そんなこんなで、京大青龍会の新歓コンパ(地名がイヤに具体的なので、あれ?三条木屋町に「べろべろばあ」なんていう居酒屋あったかな?もっとも、あのあたりで覚えてるの長浜ラーメンくらいだけど…等と考える始末…)、毎週水曜日の例会、週末の野外レクリエーションなどを、さだまさしの熱狂的なファンで鼻フェチの主人公・安倍(高村との会話から判明する。ウホッ)は終始一貫して、一目惚れした同回生・早良京子の「鼻」の為に、この通い続ける。まあ、サークルに入る理由は大方そう言うモノなのでこれも納得。で、同回生の中でイザコザ起こったりするのも、これもまた納得。懐かしい。
また脱線した…。怪しいサークルだけど、早良京子に会えるのであれば、あの「鼻」に会えるのであれば…と、ズルズルするウチに安倍は祇園祭宵山戌の刻(午後八時)の"四条烏丸交差点の会"に参加してしまう。ココで「ホルモー」を競う団体が東の京都大学・青龍会の他にもあって、、北の京都産業大学・玄武組、西の立命館大学・白虎隊、そして…南の龍谷大学・フェニックスがあることが判明…。
と言うことで、我が母校・西本願寺大学が…端役で結構出てくる。この後もチラッと深草校舎も出て来る。まあ、自分は大宮校舎出身なんで…とは言いながら、サークルは深草学舎にあったので土地勘ありまくるワケで…。で、各団体には本拠となる神社があって、京大青龍会は吉田神社、京産大玄武組は上賀茂神社、立命館白虎隊は北野天満宮、龍大フェニックス(旧称・朱雀団)は…やっぱり伏見稲荷大社。伏見稲荷だよなぁ~と妙に納得。年始に初詣のバイトによく行ったわ…。
と、他にも色々魅力が有る小説なんですが、自分は京都で学生生活送った人には、無条件にオススメします。事前知識なしに読んだのですが、この作者、多分頭おかしいな(褒め言葉)と思いながら、ザッと読了。色々こんなハズでは…という展開も有りますが、自分はとても満足しました。細かい所では度肝を抜かれるんですが、大筋では序章で、多分こう言うところに落ち着くんだろうなぁ~と思ったところから外れてませんから、まあ、王道の展開で奇をてらいません。と、この後の展開は興味持たれた方は、本読んで頂くのが良いんじゃないでしょうか?
あと、ネタバレ気味に人物紹介。
- 安倍
本編主人公。葵祭で第四百九十九代京大青龍会会長・菅原にビラを渡され、新歓コンパで早良京子の「鼻」に一目惚れしたことから、ホルモーに関わることになる。下宿は丸太町。
- 高村
葵祭で安倍と同じ牛車を引いた事から、何だか京大青龍会のビラを受け取り、そのまま入会する。帰国子女だが、安倍曰くイカキョー(イカにも京大)的なファッション=シャツをズボンの中に入れたりする。下宿は岩倉。宣和堂憧れの人物。
- 早良京子
安倍、高村と同じく京大青龍会の一回生。安倍がその「鼻」に一目惚れする。下宿は修学院。
- 菅原
第四百九十九代京大青龍会会長。
- 芦屋
京大青龍会の一回生。スポーツマンタイプで我が強く、強引なリーダーシップを発揮。安倍とは馬が合わない。「ホルモー」での奮戦ぶりは呂布に喩えられる勇将。
- 楠木ふみ
京大青龍会の一回生。極端に無口で安倍には特に手厳しい。外見は大木凡人にそっくり。「ホルモー」での知略を諸葛亮に喩えられる智将。
そう言えば、この小説、京都の話なのに登場人物達は関西弁しゃべってないなぁ…。
と、『ホルモー六景』読了後にググってみたら、松竹で映画化されるんですな。安倍が山田孝之と言うのは良いとして、楠木ふみが栗山千明ってどういう事よ!
他に芦屋役は石田卓也、早良京子役は芦名星。…誰か知らないけど、イメージ検索見る分には、大きくイメージは外してなさそう。あと、サンスポの記事から類推するに、荒川良々が菅原役、濱田岳が高村役…。このあたりはあんまりイメージ通りとは…。菅原は…何となく狐顔のイメ-ジがあったんで、違和感を感じるだけなんですが…。とりわけ、濱田岳に頑張って貰わないと、高村の印象が悪くなるじゃないか…。今から美白だ!
まあ、読了後に、コレは映画なり漫画なり他の媒体にしやすかろうナァ…と思っていたので。カノモノの扱いさえ間違えなければ、ヒットするかも知れませんが…。ともあれ、絶対見に行きますがね。
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