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千年の都・北京 樹と石と水の物語#4

 と言うワケで、何度もネタにした本ですが、総括。
 巻末を見ると元々はテレビ番組と連動した本だった模様…。ちなみに原書はコレだと思われます。

阿南史代《尋訪北京的古迹:古樹、雄石、宝水 -外国人看中国》五洲伝播出版

 で、ネットでも雑誌『人民中国』日本版 で連載されていた関係で、日本語でいくらかの記事は読めます。
木と石と水が語る北京 人民中国

 で、この本で紹介されている建物ですら、残った建築物よりも失われた建築物が多いわけです。この本の中でも義和団事件の際に八ヶ国連合軍北京に侵入した時や、日本軍北京を占領した際に壊れたとする建築物も紹介してます。でも、原因として一番多いのがやはり文革文革によって破壊された寺廟、放逐された僧侶、被害を被りながら何とか生き長らえた文物が淡々と紹介されてます。
 十数年前に観光ツアーで北京を廻った際、ガイドの中国の方は今日、観光名所として開放されている場所が、かつて八ヶ国連合軍によって被害を被ったコトを強調してました。聞きはしませんでしたが、恐らく文革による被害の方がもっと大きかったはずです。被写体として写真に撮影されている宮殿はいつ壊れたのか?は比較的判断しやすいのですが、市井の小さなや寺廟は記憶にしか残らないんでしょうねぇ…。と言うコトで、大陸の漢語版がどうなっているのか気になったので購入…届くまで待ってみます。
 最近の北京では、文革で否定したはずの民国期の様式を形だけ模倣したテーマパークのような建物が増えている様です。寺廟には既に信仰がない観光地のようですし(コレについては日本も似たようなモノかも知れませんが…)、綺麗に整備された衚衕《乾隆京城全図》や《日下旧聞考》では胡同はこう表記されてます)は、大規模なテーマパークというべきモノで、生活とは切り離された空間なんでしょうねぇ…。ともあれ、北京奥運に便乗する形で2008年版が作られた旨、あとがきでも触れられています。北京の来し方行く末を考えさせられる本だったと思います。
最後にメモし忘れていた記事。
 宦官の墓は大体永定河沿いにある。宦官の切除された器官は白檀、陶磁、日干し粘土などで模造品を作ってあった。李蓮英の墓を発掘すると、李蓮英は無傷の遺体で玉帯と玉の指輪をしていた。

 北洋軍閥が競って暴きそうなモンですが、李蓮英の遺品は故宮博物院…文脈から察するに恐らく北京故宮)に収蔵されているそうです。

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