リトル・フォレスト 冬・春

 と言うワケで、夏・秋編に続き、『リトル・フォレスト 冬・春』編が公開されたのでサッサと見に行きました。

 基本的には橋本愛演じるいち子(今回の映画でフルネームは及川いち子と設定された模様)が、東北地方の山村・小森でひたすら物を食べる話です。元々、漫画も好きだったので、自分は公開前から見る気満々でした。1年通じて岩手県奥州市衣川で撮影された風景も雄大ですし、ご飯も美味しそうなので、どっかに引っかかり感じた人はご鑑賞をオススメします。

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リトル・フォレスト 夏・秋

 と言うワケで、『リトル・フォレスト 夏・秋』を見に行ってきました。元々、五十嵐大介の原作『リトル・フォレスト』好きですし、橋本愛が主演と聞いていたので、否応なく見に行くつもりだったのですが、2014/08/30公開というのはうっかり漏らして、先週上京してたのに舞台挨拶スルーしちゃいましたよ…。新宿ピカデリーに行ってたのにw(G-レコ見てました)

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こんな本を買ってみた

 先週今週と割と面白そうな本を購入。まだ読んでいないんですが…。とりあえずざっと紹介。

■河内良弘・淸瀨義三郎則府編著満洲語入門』京都大学出版会
 すでに死語として認識されて久しい満洲語の入門編。思ったよりも安かったのでamazonで購入したモノの、最初の数頁ですでに挫折しそうデス…。
 基本縦書きのアルファベットなんですが、文章の頭と半ばとお尻とでは母音ですら字形が違うらしい…。せめて紫禁城満漢双璧扁額くらい読めればいいなぁ…と思ったんですけど…。とりあえず語彙だけは拾えそうです…。

■中野美代子『「西遊記」XYZ このへんな小説の迷路をあるく』講談社選書メチエ
 いつもの通り、中野センセ西遊記本です。今回は明刊本にのみ掲載されているに注目したみたいです。
 え~っと…流石にここまで来ると正直素人にはお勧めできないレベルですね。中野センセの”《西遊記》は明代の匿名練丹術士が編集した暗号にまみれた本だ!”と言う説に従って、むしろ宗像教授に説明してもらった方が良いような説を展開してます。
 万暦年間という時代を洋の東西から見たり、《西遊記》に登場する詩を類書に見立てたりするあたりは面白いんですが、陰陽五行がどうとか音通でどうのこうのと言われるとどうも…申し訳ないんですが、トンデモ通り越して、もはやムーっぽいんですけど…。それに、トンデモ説のほとんどが音通をキーワードにする傾向があるので、思わず自衛本能がはたらきますね。
 それに、中野センセの説は面白いにしても、問題は匿名の練丹術士達が、どうしてそんなワケの分からない仕掛けをワザワザ《西遊記》に仕掛けたのか?と言うあたりに説得力のある説明が無い限りこのあたりは、読者はポカーンとせざるを得ないんですけど…。そこで、《西遊記》は賢者の石を作るためのレシピだったんだよ!とか言われたら、むしろ天晴れと感動しますけど…。
 また、清代の編者達が明代の《西遊記》の本質を理解しなかったばっかりに、詩などをばっさり切った!とする割には、元刊本の《西遊記》にも陰陽五行の仕掛けがほどこされてると言われても、正直牽強付会という四字熟語が頭の周りをクルクルするのみなんですが…。
 あと、今更日本のドラマ三蔵役を女性が演じているのは(最近の学生は三藏が女性だと思い込む人がいるので)けしからん!とか、《西遊記》の邦訳と言えるのは、明刊本李卓吾評本を底本とした岩波文庫版の中野センセ訳著と、清刊本=《西遊真詮》を底本にした太田辰夫センセ&鳥居久靖センセ訳の平凡社版だけだ!と叫んでみたり、《中国大百科全書》に《西遊記》の記事が呉承恩の項にしかないことで、まだ俗説に拠っているのか!と嘆くなど、結構愚痴成分も高い感じです。
 まあ、自分みたいな斜めから読む読者にとっては、コレはコレで面白いんですけどね。

■ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』ビームコミックス
 書店で手ぬぐいと風呂桶抱えたローマ彫刻の表紙を見て、衝動買いしてしまった漫画。帯に書かれているとおり、『古代ローマの男、現代日本の風呂へタイムスリップ!!そこで目にした日本の風呂文化に驚愕した彼は…!?』と言った内容。タイムスリップするのは基本的に風呂to風呂。しかも、風呂漫画なのにサービスショットがオッサンのケツとかばあさんのバストアップとか、ほぼ嫌がらせの範疇。
 こんなにふざけた設定なのに、時代設定がキッチリとハドリアヌス帝の時代となっていて、実に細かい風俗描写がなされていて(文献漁ってもナカナカ当時の日常生活はイメージしづらいと思う)、考証的には自分レベルが指さして笑える範囲にはないデス。この辺が小気味良いです。
 この巻では、銭湯→露天風呂→自宅風呂→風呂ショールーム→湯治場にタイムスリップしては、主人公の建築設計士=ルシウス・モデストゥスが斬新な風呂を設計して何故か出世していく話になってます。心配なのはそんなに風呂ネタだけで話が続くのかという点だけですが…。
 ともあれ、面白かったです。桜玉吉の漫画でもおなじみのO村編集長も出演されてます。ってこの漫画12月に出てたのか…。

■上橋菜穂子・チーム北海道『バルサの食卓』新潮文庫
 数日前に友人に『上橋菜穂子の小説もよく読む。するとやはり旨そうな料理が出てくる。』と言われて、ほんとかよ~アニメ版の『精霊の守人』は見たけどさして美味そうじゃなかったけど…。と思いつつペラペラ捲ると美味そうだったので買っちゃいました。
 なんだかんだ美味そうな料理の出てくる小説は面白いですよねぇ…。どんなに豪華な食事を書いても全然美味しくなさそうな小説とか、料理名の列挙だけで味気ない小説を読むと、この作者余程食に興味が無いんだなぁ…とか思いますが…。

■安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 20 ソロモン編・後』角川コミックス・エース
 ドズルの戦死シーンに粛然と…。それにしてもキシリアの卑劣さが増してるナァ…。

乙嫁語り 1

 と言うワケで、今更ですが森薫『乙嫁語り 1』BEAM COMIX を購入しました。一緒に買ったのが田丸浩史『ラブやん 12』アフタヌーンKC と、田丸浩史『レイモンド 3』ドラゴンコミックス の田丸祭りに紛れた感があるのが些か心残りではありますが…。
 自分は世のメイドさん愛好家をうんうん唸らせたと言う『エマ』は読んでいないので、おお~中央アジアモノだ!と前から注目していたので、コミックスが出た段階で食らい付きました。面白いですね。読んでいて何となく、石坂版シルクロードを思い出しました。いきなり結婚式から始まるあたりこう…なんか思い出しますよね。

 と言うワケで、基本はチュルクというかトルコの部族のお話で、主人公は二十歳で十二の男子に嫁いできたおなごさん=アミルです。この時代、十代で嫁ぐのが通例だったので旦那のカルルクの方がまだしも適齢期だったようですね。でも、アミルさんは弓が上手、姐さん女房、何でもさばける(鳥とか兎とか)、野生、天然、強い、でも乙女、でもお嬢様という作者の方が好きなモノを全部詰め込んだキャラ…みたいですね。まあ、自分も好きですけど…清々しいほどに。
 で、部族間の色々なゴタゴタにこの初々しいカップルが巻き込まれていく話…のようですが、基本的にはカルルクの大家族と嫁・アミルとの交流がこの巻ではメインという感じですかね。それより何より、自分は中央アジアに詳しいわけではないのですが、こう考証がビシッと決まってて、建築とか服装にウソがなさそう漫画って気分良いですね~。サービスカット的にアミルの下着姿とか、裸ん坊も出て来るわけですが、むしろ下着にも考証が及んでいるのか!とか、裸ん坊でも装飾品はつけたママなんだなぁ~とか、そっちの方がサービスに感じてしまえるくらいです。まあ、自分としては兎に射かけるアミルさんとか、馬の鞍の上に立つアミルさんとか、兎をさばくアミルさんの方がサービスでした…眼福。
 にしても、アミルも格好いいんですが、その兄のアゼルが服装からしてチュルクっぽくてええデスねぇ…。三つ編み垂らしてるあたりも良いです(19世紀の中央アジアの話ですから、辮髪ではないと思いますけど)。
 ともあれ、二巻が楽しみですね。同じ歴史物漫画では、アシェラッド亡き後の『ヴィンランド・サガ』は盛り下がるでしょうから、コッチに期待しましょう。生の意味と死の意味を教えてくれて、死ぬべき場所を提供してくれると良いんですけど…(あの展開だとクヌート王も出てこないでしょうしねぇ…)。