サマーウォーズ
と言うワケで、自分も大きなお友達と一緒に『サマーウォーズ』を観に行ってきました。面白かったです!
公開時期が近かったのと、同じキャラクターデザイナーを使っていることから、色々と『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』と比べられたりするんですが、自分はエヴァに思い入れがないんだったら、コッチの方をオススメします。ストーリーは単純で、泣けて笑えて気持ちの良い画像がこれでもかこれでもか!と見られるわけですから、謎がどうとか繰り返しがどうしたとか言うよりも遙かに分かりやすい話です。まあ、基本的にはボーイ・ミーツ・ガールモノから一歩も出てはいないんですが…ヒロイン影薄いしなぁ…。と、以下ネタバレです。
適当なあらすじ 世界の殆どの制御をネット接続システムOZでまかなっている世界でのお話。数学オリンピックでの敗退に悔やみながら、夏休みを世界一の情報管理を誇るOZの保守点検のバイトに費やしていた健二は、突然現れた憧れの夏希先輩に別口のバイトを頼まれる。そのバイトとは、夏木先輩の田舎・長野県上田市に行くのに荷物持ちとして同行し、現地で夏希先輩のフィアンセ(東大・旧家・アメリカ留学帰り)の代役として、夏希の曾祖母・栄の誕生日祝いに出席することだった。核家族で育った健二は大家族・陣内家に戸惑いながらも、栄の信用を勝ち取る。しかし、その晩未明…数字の羅列だけのメールを受け取り、その問題を解いて返信したことから事態は急変する…。
OZはアカウントを取得すると、アバターを作るネットシステム。mixiとかセカンドライフとかがゴッチャになったような仮想世界で、アカウント管理の信用性が高いことから、行政システムから交通、水道、救急などから衛星や核ミサイル等各種の制御が行われ、警官のアカウントを取得すると警察の権限が、自衛官のアカウントなら自衛隊の権限が、更に言えば大統領のアカウントなら大統領の権限を得るのと同じだけの意味があるという、大業なシステム。この辺のデザインが凝ってて気持ちいいのと、ネットの記事にもはてブがついてたりしていて芸が細かかった。
OZという仮想世界と信州上田の田舎風景が交互に出てきて、これがまた気持ちいい。夜明け前から朝顔が咲く時間まで、数学の難問を解くシーンで、こんなに幻想的に仕上がるとは思わなかった。
ただ、陣内家のメンバーが頑張りすぎていて、栄の印象が強いのは仕方がないにしても、侘助や佳主馬や万助が頑張りすぎてしまったために、夏希の印象がちょっと薄かったような…(最後は健二の精神的サポートと侘助と佳主馬のコンビネーション勝ちだし…)。主人公の健二は格好良かったので説得力あったけど…。
で、何度も関ヶ原の際の第二次上田合戦の話が出て来ることからも分かるように、陣内家は真田家ゆかりの旧家らしく(家宝?の鎧兜にも変形六文銭がついている)、家紋も真田家の家紋である結び雁金を変形したモノ。個人的には陣内家の検索シーンで三鱗が出てきたのが嬉しかった(正三角形っぽかったので、多分後北条家ではなく執権北条家の家紋)。
永井一郎声の鞍馬天狗っぽいイカとかキング・カズマとかのシーンはホントよかったです。
で、OZの仮想世界がほぼSUPERFLAT MONOGRAMで懐かしいやら何やら…。時かけのときはそんなに表立ってなかったのにねぇ…。
とりあえず、見ていて気持ちの良いアニメでした。DVD出たら買おうかなぁ…。
個人的には、大家族という古来からの人の繋がりと、見知らぬ誰かというネットの繋がりの双方を否定するでもなく肯定するでもなく併存させたのが好感持てました。