遺言
と言うワケで、岡田斗司夫『遺言』筑摩書房 を読了しました。うーん…こう言う話が聞きたかったワケじゃないんだけど…って言うのが正直な感想ですかね?
自分らのような三十代後半のオタクにとってはDAIKON3ネタもDAIKON4ネタは勿論大好物ですし、嫌いなわけ無いんですけど…何でなんでしょうねぇ…何か乗れませんでした。
多分、スタンスの差だと思いますが、同じネタを例えば『アオイホノオi』や、『ま、金ならあるしii』の様にもっと一人称の話として聞ければ良かったんだと思いますが、客観的な視点に立とうとしてものの見方が主観的なので何かダメだったみたいです。イベント談話のテープ起こしだったからか、同じ話が繰り返し出て来るのも辟易しました。文章練れてないなぁ~という感じがして。
で、ついでナンで動画の貼り付け。
と、コレがDAIKON3ですね。このOPアニメが、バラバラに分裂しかけていたSF大会を表現しているって言われても、正直困惑するばっかりです。楽屋オチ的なテーマは制作側のモチベーションは盛り上がるんでしょうけど、二十年経った今聞かされても部外者は白けるだけですね…。
DAIKON4も適当に歌を乗っけただけではなくて歌詞にも意味があるし、3の最後に出てきた移民宇宙船に乗って旅立った人たちが、同じ宇宙船に乗っていると言うことも忘れていがみ合っていて最後には本来の目的である移住可能な惑星に辿り着く話だ!あと、コレもSF大会の当時の状況を示してる……って言われても、こちらはポカーンですよね。
歌詞に意味があるならワザワザ字幕まで英語にする必要ないわけだし、もっともらしい裏設定も語られなければソレまでだと思うわけですが…。色々悔しかった!…という負のオーラは伝わりましたけど。
この本読んだ収穫は、確かにアバンというか「前回までのDAIKON」という部分?がキチンと作り直されていることを知ったと言うコトですかね。見比べると確かに違いますね。
あと、主人公の女の子が剣に乗ることの意味は本書でも語られてますけど、自分としては剣仙との関わりはあったのかという部分が結局有耶無耶に終わってしまったコトは残念でした。まあ、香港映画の剣仙が影響与えたってコトもあるんでしょうけど、出て来ることの意味合いが違うンでしょうから詮索しても意味なさそうですね。
自分としてはこのOPアニメは、素直に知ってる馴染みのキャラクターが著作権無法地帯を駆け巡る爽快さと、庵野秀明の本骨頂であるド派手な爆発シーンが気持ちいい音楽とともに駆け巡る快楽が魅力だと思うので、自分はあんまり作者が語ろうとするテーマには興味無いんだな…という確認したのみでした。
とは言え、やっぱり改めて見比べてみると、『遺言』本編でクソミソに貶されている電車男のOPと比べると、技術面は劣っているモノのやっぱり熱量は違うなとは感じますね。このあたりは凄いと思いますw見た時は結構新鮮だった電車男のOPも解説付きで見直したDAIKON4を見たあとに見直すと物足りないです。尺以前の問題として本気度が足りないというか…まあ、ドラマのOPにそこまで本気出せないと言えばその通りですけどねwどうせパロディーにするならトコトンやった方が面白かったとは思いますが、パッケージとしては成功なんじゃないかなぁ…とは思います。
あとは当然、王立宇宙軍とか、トップをねらえの記事もあるわけですが、どちらも公開時に見に行ったり、発売時にレンタルしたりしましたが、未だに共感できないのでスルー。むしろゲーム部門が元気だった時期の電脳学園、電脳学園2、プリンスセスメーカーの制作話がキチンと出てきたのは嬉しかったですね。どれもやりましたしw
まあ、思いつきで話すイベントで話した内容を、テープから起こした記事だから仕方ないとは思うんですが、何だか焦点が定まらない本ですよね。岡田斗司夫がプロデュースしたアニメなりゲームのテーマを語る本なのかiii?はたまたDAIKON FILMからガイナックスに移行するまでの会社創設期の話が書きたかったのかiv?富野由悠季や西崎義展と会った時のことを書きたいのかv?正直どれも中途半端で満足のいくような内容を提供しているとは考えられません。
この本全般から流れるのが、あの当時はこうするしかなかったんだ!他のヤツはこうだったんだけど、俺はこうしたかったんだ!という、岡田斗司夫の言い訳というか自己弁護というかナンというかが大半を占めているので、むしろ題名は遺言よりも懺悔の方が良かったんじゃないかと思ったり…。自分にはお肌は合いませんでしたね…。
まあ、でもイベントやTwitter通して知り合った人たちが関わった本だと思うと、個人的には感慨深いんですけどねww
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- 週刊アスキー連載→週刊アスキーPLUS 本誌連載「ま、金ならあるし」PDF版を無料で配信中!の、その28あたりから [戻る]
- バイオグラフィーが示されず、一方的にアイデアを語っただけというトップ2に関する記事まで出て来るのは良く理解できない [戻る]
- それにしては、ゼネラルプロダクツという大きなピースが欠けている [戻る]
- それなら、回顧録という形より対談集にした方が余程面白い [戻る]