大紅綾本、小紅綾本、小黄綾本
実録の資料を読んでいると、割とサラッと大紅綾本、小紅綾本…あと小黄綾本という版本に関する用語が出てきます。常識みたいな感じであんまり説明もないんで、いや、それ何よ…と、思って調べてみました。結構時間かかりましたが…。簡単に言うと、この大紅綾本、小黄綾本…という版本の違いは正本副本の差ですね…。あと、収蔵場所も違いますが。
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宣和堂の節操のない日記
実録の資料を読んでいると、割とサラッと大紅綾本、小紅綾本…あと小黄綾本という版本に関する用語が出てきます。常識みたいな感じであんまり説明もないんで、いや、それ何よ…と、思って調べてみました。結構時間かかりましたが…。簡単に言うと、この大紅綾本、小黄綾本…という版本の違いは正本副本の差ですね…。あと、収蔵場所も違いますが。
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さて、鈴木真センセの新作論文「雍正帝の后妃とその一族i」という論文が学術的に非常に興味深い上にドラマネタ的にも面白い話だったのでメモ。
で、どんな内容かというと⇒ドラマ《后宫甄嬛传(邦題:宮廷の諍い女)》の中で、正藍旗漢軍旗人である主人公・甄嬛が宮廷から出て道観に出家?して、再度入内する際にニオフル氏に改称するシーンがありました。ドラマ見ていた時には、楊玉環⇒楊貴妃を下敷きにしたのかなぁ…と思っていたのですが、どうやらこれに元ネタがあったようです…。原作小説は清代がモデルではないので、テレビ版がどれくらい意識しているかは分かりませんけど…。
と言うわけで、清朝の実録編纂に関しては太祖、太宗、世祖の三朝実録の複雑な編纂過程もあったり、満漢蒙の三言語で書かれていたりでかなりめんどくさい事になっています。なので、この辺の事情をやはり纏めておかないとこんがらがるので、纏めてみました。この辺は主に『清代文書資料の研究』の巻末にまとまってる情報を表にしてみただけです。
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三国志演義についての金文京『三国志演義の世界』東方書店 に
うちつづく農民の反乱などによってすっかり疲弊した中国を、東北の一隅から虎視眈々とねらっていた満州人は、『三国志演義』を満州語に訳して、配下の武将たちに読ませていたのである。i
と言う一文があることで、マンジュ版三国志演義があることが知られています。
※と言うわけで、コメントでご指摘頂いたローマ字表記を『内国史院档 天聰5年』2巻=『天聰五年檔』を元に直しました。かなり訂正がありましたね…。中には『帝国を創った言語政策』の表記を取った箇所もあります。六部の名称も同書の表記に沿うことにしました。あと、各民族名称も『天聰五年檔』に準じた形の名称を併記しておきました。
庄声センセの『帝国を創った言語政策』のおもしろさを伝えようとして中々できていないのですが、とりあえず、清代の六部に関する表をば…。基本的には『帝国を創った言語政策』のP.85にある表3-1 天聰五年の六部を元に作表しました。六部のマンジュ名称はWikipediaにある清代の官職の項が参考になりました。