満文老檔と満文原檔

 さて、自分でよくこんがらがるので作表して誤魔化す感じのポストです。
 《満文老檔》は内藤湖南が明治38(1905)年に当時の奉天崇謨閣で発見した満文の史料です。これを奉天檔と言いますけど、ザックリ言うと太祖ヌルハチと太宗ホンタイジの事績が書かれた史料ですね。で、後の研究でこれが《太祖武皇帝実録》、《太宗文皇帝実録》の元ネタであったことが分かっています。
 で、その後、民国20(1931)年に故宮博物院文獻館が清朝内閣大庫を整理した際に同様の形態の檔案が見つかります。これが北京檔です。で、その翌月、同じ内閣大庫からこの《満文老檔》の元ネタと思われる檔冊37冊が発見され、さらにその四年後、民国24(1935)年にはこの檔冊と同じ様式の別檔冊3冊が発見されました。この合計40冊の檔冊が《満文原檔》…もしくは《旧滿洲檔》と称されている清朝最古の記録文章群と言うことになるかと思います。で、これが瀋陽で発見された奉天檔と、故宮で発見された北京檔と、更にその中で有圏点滿洲文字で書かれた有圏点檔子と無圏点檔子があるという…なんだかこんがらがってきましたから、『清代文書資料の研究』の巻末を元にまとめてみました。

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『加沢記』の松殿

 と言うわけで、ご多分に漏れず日曜夜のNHK大河ドラマ『真田丸』を毎週楽しみに見ています。元々、期待値は高かったのですが、考証的にもまぁ、いっか!って感じの解釈ですし、思いの外ドラマとしても個人的には面白いです。
 で、先週の放送、第6回「迷走」で、織田信長への人質として、安土に滞在していた木村佳乃演じるが、安土から小県へ逃走中に失踪するという一段が有りました。松は史実では村松殿=小山田茂誠正室で法名は宝寿院殿残窓庭夢大姉と言いますが、あまり事績がはっきり分かる人物でも有りません。なので、いやこんな話聞いたことないなぁ…オリジナルぶっ込んできたのかなぁ…と思っていると、Twitterで流れてきた文章見ると、どうやら真田家の史料である『加沢記』という書物に元ネタが有るようです。 Read more

バトゥ麾下のイギリス人貴族 その3

 ここのところネタにしている、バトゥ麾下のイギリス人将校ネタで取り寄せていた、ガブリエル・ローナイ 著/榊優子 訳『モンゴル軍のイギリス人使節─キリスト教世界を売った男─』角川選書262 が手元に届きました。とりあえず、巻末に上がっているナルボンヌの聖職者イヴォーの書簡を採録したマシュウ・パリスのイギリスの年代記からの引用の中で、件のイギリス人に関連するところを引用してみましょう。
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バトゥ麾下のイギリス人貴族 その2

 と言うわけで、昨日の記事を上げたところ、ありがたいことにTwitterでご指摘を頂きまして…。

 確認したら確かに記述がありましたので、メモついでにこれも上げておきます。

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