アバタイの嫁

 饒餘郡王・アバタイは庶出ながら、鑲黄旗旗王⇒正藍旗旗王としてホンタイジを支え続けた旗王です。庶出なので嫡出の兄弟…たとえばドルゴンやドドに比べると一段低い地位に甘んじ無ければならなかった反面、弟である太宗・ホンタイジからの信任は厚く、死後ですが親王に追封されるまでになっています(ホンタイジ逝去後なので恐らくドルゴンの遺志の入った人事)。本人的には功績の割に嫡出の異母兄弟に比べて出世が遅いことに不本意だと思っていたようですが、たとえば崇徳元年には序列的には同列だったドゥドゥと比べればキチンと評価されていますし、むしろ厚遇されている様にも思えます。で、そんな複雑な事情を抱えるアバタイですが、鈴木真「清初におけるアバタイ宗室-婚姻関係を中心に-」iを読んでいて、面白いコトが書いてあったのでメモ。
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  1. 『歴史人類』第36号, 2008年03月 [戻る]

李自成─駅卒から紫禁城の主へ

 と言うワケで、佐藤文俊『李自成─駅卒から紫禁城の主へ(世界史リブレット人041)』山川出版 をザラッと読んだので、自分的にメモを。

 まあ、Twitterで皇太極(こうたいきょく)とか、多鐸(トド)とか、マンジュ関係のあまりにあんまりで統一性がないルビで弄ったものの、明末の流寇対策については分かりやすかったですし、怪しげな伝説が多い李自成本人に対しては堅実な記述が多かったと思います。特に明末の崇禎帝の取った施策というのが分かりやすかったので、自分用にメモ。
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宣教師の見た肅親王ホーゲ

 と言うワケで、ゴールデンウィークを利用して、矢沢利彦センセの”De bello Tartarico historia“の訳本、『だったん戦争記』を確認してきました。収蔵図書館がやたら少ないと思ったらこれ、50頁程度の同人誌ですわ…。後書きにも、ワープロ・文豪mini7買ったンで三ヶ月で打ち込んでみたゾ!みたいなコトが書かれてますね。おう、同人誌や…。ただ、中身についてはやっぱり面白いコトが書いてありました。
 ”De bello Tartarico historia“はイタリア人のイエズス会宣教師である衛匡國ことマルティノ・マルティニ(Martino Martini)の著作です。主にアマワンこと皇父摂政王ドルゴン漢土征服時代のコトについてあれこれ書かれています。
 色々興味深い事と、それあんまり興味無いわっていう宣教師事情も書かれているのですが、まず、ホーゲの記事を引用してみましょう。

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